金融庁が公表した資産形成に関する報告書。麻生金融担当大臣は、
自分が有識者に報告書作成を依頼した側なのに、気に食わない内容だから
「受け取らない」という。
勿論、提出された報告書をどう扱うかは大臣の裁量に委ねられているだろう。
しかし、受理すらしないというのは言語道断。
今後、“まともな”有識者は二度と政府の依頼には応じなくなるのではないか。
私が報告書作成に関わった当事者だったら、ハラワタが煮え繰り返っただろう。
真実はどうであれ、政府の“期待通り”の報告書を書くことを恥じない有識者(?)
だけしか、これからは協力しなくなる恐れがある。
それは国益を損ない、国民にとっても大きな不幸だ。なお年金制度を巡り、以下のような指摘がある。
「現役世代の人口動態に合わせて給付額を削減する仕組みを
『マクロ経済スライド制』と呼ぶが、この制度による年金減額は既に始まっている。
19年(令和元年)度の年金給付額は物価上昇を加味して月額1400円の増額
となる予定だったが、制度の発動によって増額分は同227円に抑制された
(厚生年金のモデル世帯のケース)。安倍首相は年金は前年から0.1%増えたと説明しているが、
あくまで名目上の話である。
物価上昇分よりも年金増額分が小さくなるという形で減額が実施されるので、
多くの人はその事実に気付かない。…安倍首相はマクロ経済スライド制によって
『100年安心の年金制度ができた』と国会で答弁しているが、
あくまでも制度が持続できるという話であって、十分な年金がもらえる
という意味ではないことを理解しておくべきだろう」
経済評論家、加谷ケイ〔王+圭〕一氏)【高森明勅 公式サイト】
https://www.a-takamori.com/
BLOGブログ
前の記事へイラン戦争?
副業・兼業のススメ?次の記事へ